カラビニエリ軍楽隊
その起源は1820年にさかのぼります。当時、初めて王立カラビニエリ隊にトランペット隊が編成されました。この編成は1862年にファンファーレ隊へと発展し、さらにその後の変遷を経て、1920年に規模を拡大し、「カラビニエリ軍楽隊」として正式に命名されました。
この軍楽隊は、イタリア国内の優れた音楽院を卒業した102人の演奏者で構成されており、初の国際的な公演はパリで行われ、フランス共和国警護隊軍楽隊やイギリス王室警護隊軍楽隊といった名門の楽団と共演しました。それ以来、ヨーロッパ30か国、ブラジル、日本、中東、カナダ(2回)、アメリカ合衆国(3回、最後は2016年)など、海外ツアーを数多く成功させてきました。
カラビニエリ軍楽隊は、伝統的な軍楽行進曲からクラシックやオペラの楽曲、さらには現代音楽やコンテンポラリーな作曲作品に至るまで、非常に幅広いレパートリーを誇っています。この楽団は、その演奏者たちの高い専門性と美しい制服の魅力で世界的に知られています。歴代の指揮者には、ルイジ・カヨリ氏、ピエトロ・マスカーニの弟子であり現在有名な「カラビニエリ軍行進曲」を作曲したルイジ・チレネイ氏、ドメニコ・ファンティーニ氏、ヴィンチェンツォ・ボルジア氏がいます。2000年7月以降は、指揮者マッシモ・マルティネッリ氏が音楽隊を率いており、同氏のもとで音楽隊は以下のような場で演奏を行いました:
2001年、ローマの国会議事堂にて、教皇ヨハネ・パウロ2世(カロル・ヴォイティワ)の公式訪問を記念して。2001年および2005年、日本にて開催された「警察音楽隊世界フェスティバル」や、愛知万博の公式イベントにて。最近では、カタールのドーハやアラブ首長国連邦のドバイで行われた万博にて。2012年、2016年、2017年には、イタリアの軍楽隊として初めて、モスクワで開催された「スパッスカヤ・タワー・タトゥー」フェスティバルに参加し、赤の広場で演奏しました。